獅子頭
ししがしら

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 獅子頭は獅子舞に使う頭で、歴史はきわめて古く、分布は全国におよんでいる。
 獅子とは元々猪、鹿など獣類を意味し、古代渡来した伎楽の獅子以前にも、たとえば弘計(おけ)王が室寿(むろほぎ)の宴で、鹿の角を捧げて舞い(古事記)、鹿に扮して身ぶりを演じた例(万葉集巻十六乞食者詠(ほかいびとのうた))がある。
 獅子頭の形は奈良時代前期の伎楽面以来のものであり、様々な形態で今日に至っているが、古い頭ほど長く、年代が下るにつれて短くなる。
 この獅子頭は室町時代のもので地方的に珍しく、現在は彩色も落ちているが、下は胡粉地の上に赤黒仕上げで、材質は桐材である。
 長さ44㎝、幅35.5㎝、高さ25.5㎝である。