山崎氏5千石の御殿跡で鶴首城址のある鶴首山の山麓に北向きに築営されている。
　万治元年（1658）山崎豊治が旗本としてお国入りし、直ちに御殿造営と陣屋町の構築を始めた。御殿は巨大な石垣に囲まれた正面に御庫門・大手門・作事門の三つの門跡があり、屋敷内はお庫・書院・お作事場の三区割になっており、外側は外園・下馬場・お壕がめぐらされている。
　お庫のある場所は水谷勝隆が築造したものであるが、以後は山崎豊治が築営したもので石垣の積み方から築造の推移を知ることができる。御殿は東西に約276m、南北に広いところは約90m、御殿の裏に（南側）幅約3.9mのお壕がある。
　現在、お庫跡は成羽小学校、書院等跡地西側は高梁市成羽地域局、お作事場と書院等東側は成羽美術館となっている。