大竹川上流相坪に藍染めの甕を大きくしたような大小4つの滝壺が川床に段々に並ぶ。藍坪はかつて大きな1つの滝だったと考えられ、下の第一の滝の肩の岩石が水の浸食により削られて、しだいに後退していき、4つの滝ができたと考えられている。
滝は約40m後退し、落差は合計10mある。これほど大きいものが現在の細流でできるとは考えられないので、かつて比較的大きな川の時代に形成された滝壺が、山砂利層で埋められて化石地形となり、その後山砂利層がはぎ取られ、再び滝壺が姿を現したと推定されている。
滝壺の大きさは当時の滝の大きさを示し、前後の間隔は滝の後退時間の長短を表している。
第一の滝壺と第二の滝壺の間隔が長いのは、ゆっくり後退を続けたことを示し、第三、第四の間隔が短いのは後退の速度がかなり速いか短い期間だったことを示している。