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市長所信(平成23年9月)

ページID:0007882 印刷用ページを表示する 掲載日:2012年2月1日更新

 皆さんおはようございます。
 朝夕がすっきり涼しくという感じになってまいりました。秋の訪れを感じさせる毎日になってきております。
 本日から9月の定例議会をお願いいたしましたところ、皆様方におかれましては御参集を賜りましてありがとうございます。
 さて、本議会に提案をいたします案件でございますが、認定3件、議案11件の計14件でございます。議案の説明に入ります前に、最近の市政を取り巻く状況について御報告を申し上げたいと思います。
 まず、直近の大きな出来事といたしまして、去る9月2日から4日にかけて13年ぶりに岡山県に上陸、横断をいたしました台風12号の被害状況についてでございます。
 この台風でございますが、四国に上陸後瀬戸内海を抜け、倉敷市付近に上陸してからも大きな勢力を保ったまま北上を続け、そしてその速度が遅いことから降雨量が極めて多くなり、中四国地方、また紀伊半島地方を中心にしまして多数の死者、行方不明者が発生をし、平成に入り最大の台風被害と言われておるところでございます。被害等に遭われました方に改めて心からお見舞いを申し上げる次第でございます。
 本市におきましては、松原町陣山で、2日、3日の合計雨量でございますが、304.5ミリとなったところでございます。そのほか全域で記録的な雨量を観測したところでもございます。市におきましては、台風の通過、また予想される雨量等にかんがみまして、防災体制に万全を期する必要があると判断をいたしました。9月3日の8時に災害対策本部を設置し、高梁川の水位が引き続き上昇し、判断水位を超えるおそれが出たということから、午後2時半に広瀬、河内谷地区48世帯、105名に対しまして避難勧告を発令し、住民に避難を促したところでございます。その後、同地点の水位観測におきましては3日午後5時半に8メートル87センチということで過去最高レベルの水位を観測し、玉川橋のけたまで水位が上昇をしたところでもございます。幸いにもその後水位はピークを脱し、9月4日の早朝には避難をされていた住民の方も無事自宅へ戻られ、事なきを得たところでもございます。
 今回の台風被害でございますが、9月6日時点の概算ではございますが、住宅被害8件、自主避難13世帯、28人、国県道の通行どめ17カ所、市道の被災302カ所、農道施設災害216カ所、被害額は3億8,000万円を見込んでおりますが、非常に甚大な被害をこうむったところでございます。しかしながら、幸いなことに人的被害には至らず、安堵もいたしたところでございます。
 今回の台風被害と8月末の局地的豪雨災害を合わせますと、被災の件数は593件、被災総額4億3,000万円という額に上っておるところでございます。住宅被害でございますが、さきの6月議会での答弁をもとにいたしまして、土砂等の除去制度というものを新設いたしたところでございます。早速これを活用させていただき、住民負担の軽減を図ることといたしておるところでございます。また、公共施設災害につきましては、必要な予算を確保し、復旧に全力を挙げるとともに、災害に強い地域づくりに取り組んでいきたいと考えております。
 一方、防災への取り組みでございますが、9月12日に市社会福祉協議会と合同で多くの関係機関、また地域住民の皆さんの御参加によりまして、東日本大震災を教訓とした防災訓練、また災害ボランティアシンポジウムなどを計画いたしております。一層の防災意識の高揚に寄与したいと考えておるところでございます。
 本年6月1日からすべての住宅へ設置が義務づけられております住宅用火災警報器の普及の状況についてでございます。
 岡山県全体の状況でございますが、普及率は県全体で59.1%ということで、全国平均が71.1%ということでございますので、かなり低調な普及率ということにはなっておりますが、その中で高梁市は県下トップでございまして、81.6%の普及率となっております。ひとえに市民の皆様の御協力だと思っております。感謝を申し上げるところでございます。高梁市では、住宅用火災警報器を設置したということによりまして、初期の段階で煙等を感知し、大事に至らなかった事例というのが既に4件ございます。これもその効果が発揮されたものと思っております。本年度からは高梁市住宅用火災警報器設置補助金を新たに設けております。市民の皆さんにはぜひこの補助金を活用していただき、火災警報器の設置率100%の町を目指して推進してまいりたいと考えております。
 次に、高梁市健康増進施設朝霧温泉「ゆ・ら・ら」についてでございます。
 御承知のように、朝霧温泉「ゆ・ら・ら」は、5月28日から指定管理者有限会社トラベルシリウスにより営業を再開いたしました。再オープン後の施設の利用者数につきましては、5月28日から8月末までの約3カ月でございますが、延べ2万8,000人となっております。特に、8月中の施設利用者につきましては、学校等が夏休みの間でもあるということもあり、利用者は1万3,000人を超えている状況となっております。そして、施設を利用しまして市民の健康づくり教室を行っておりますが、こちらの利用者数でございますが、約1,500人となっております。さらには、サッカー場利用者の合宿、また周辺のスポーツ施設利用者が同施設を利用するということで、そういったスポーツ関係の利用者数は600人となっております。
 このように、再開からの利用者数は少しずつ伸びてきておりますが、1年間の休館により離れていった利用者の方にまた来ていただき、再び「ゆ・ら・ら」へ入っていただくためには、今後とも地道な経営努力、また宣伝広報活動に一層力を入れていく必要があると考えておるところでございます。
 一方で、「ゆ・ら・ら」周辺のスポーツ施設、また宿泊施設につきましては、相乗効果によりまして利用者数はふえてきております。波及効果が生まれた結果ではないかと考えておるところでございます。指定管理者であります有限会社トラベルシリウス社に対しましては、今後も不断の経営努力を期待するものでございますが、市としても同社に対しまして適切な支援、協力を行いたいと考えておるところでございます。
 次に、住宅リフォーム助成制度の創設についてでございます。
 市議会での御提案や岡山県建設労働組合高梁支部からの御要望もあり、高梁市で取り組むべき緊急経済対策といたしまして、年度の中途ではございますが、10月から新たに制度を創設することといたしました。この制度でございますが、市民の皆さんの住環境の向上を進めるということとともに、市内の中小建設業者を支援させていただくということで、市内業者によります住宅の改修を行う場合、施主であります市民の皆さんに対しまして補助金を交付するものであります。助成期間でございますが、これは本年10月から平成25年度末までの2年半といたしておるところでございます。今後制度のPRに努め、市民の皆さんに活用していただくことによりまして、本市の地域経済の活性化に大きな波及効果を生むものと期待をしておるところでございます。
 次に、ヒルクライムチャレンジシリーズについて若干御報告をさせていただきます。
 高梁大会の開催が2カ月余りに迫ってまいりました。このヒルクライムレースでございますが、御承知のように上り坂を自転車で上るという競技でございます。日本サイクリング協会がこれまで全国で行っております4大大会、これはいずれも冬場のスキー場というものがその背景にあるわけでございまして、コース設定も比較的容易にできるといったこと、またスキー場の夏場の利活用ということの側面も持ち合わせているところでございます。チャレンジシリーズが行われます十日町、また喜多方も同様でございますが、高梁市におきましての状況は他の地域とは違っております。周辺地域に住民の方の住まいがあり、また最終ゴール地点は国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている吹屋地区でございます。これから全国にそういう自転車レースが広がっていくということでございますが、スキー場以外の地で開催ができる、これのまさに試金石でもあろうし、また全国の手本ともなるべき唯一の大会であると自認をいたしております。ぜひとも市民皆様の御協力もいただき、これを長い期間続けさせていただく、そのための第一歩とさせていただきたいと考えておるところでございます。
 9月5日現在の参加申し込みの状況でございます。現在331名の方に申し込みをいただいております。このままの状況の推移を見ますと、約600名規模の大会になるのではないかと見込んでおるところでございます。また、去る9月3日、4日に開催をされました十日町大会でございますが、招待選手を含めまして155名が参加し、全員完走というふうに伺っておりますが、高梁からも2名の選手が出場し、完走をしたということで、一層高梁大会への弾みがつくものと考えております。
 また、十日町大会の賞品として本市の特産品をお送りいたしました。同大会を盛り上げる支援ということも行ったところでございます。十日町大会、そして喜多方市の大会、そしてまた高梁市の大会、これをいずれもすばらしい大会にしていきたいと考えております。どうぞ御理解、御支援を賜りますようによろしくお願いを申し上げます。
 続きまして、順正学園の学科新設についてでございます。
 順正学園におかれましては、地方の私立大学を取り巻く厳しい環境の中で学生確保に努力をされているところであります。市としても留学生奨学金、また入学奨励金などの各種支援を行っているところでございます。今年度の入学生につきましては、外国からの留学生数は減少いたしましたが、国内生は増加に転じたというところであります。学園としては、この時期をとらえて来年4月から順正高等看護専門学校に40人定員の介護福祉学科の新設を計画しておられます。これは当高梁地域を初めといたしまして高齢化が進展する中で介護施設等の新設、増設が行われている状況を考慮し、介護福祉士養成の必要性を判断されたと伺っております。市といたしましても、既存の支援制度、また奨学金の貸付制度などを実施してまいりたいと考えております。順正学園には引き続き学生確保に尽力をいただき、地域に活力を与えていただきたいと考えております。
 続きまして、6月の定例議会終了後から今日に至りますまでの市の主要事業等の報告をさせていただきたいと思います。
 7月から各地域におきましてさまざまな催しが開催をされたところであります。7月30日が成羽愛宕大花火、そして8月6日は川上の第15回マンガ絵ぶたまつり、そして有漢では有漢納涼ふるさと祭、そして8月14日から16日までが備中たかはし松山踊りでございます。これらの事業につきましては、それぞれの地域の文化、また伝統といったものを生かした特色のある事業として、ことしは昨年にも増して多くの市民の参加もあったということで、大変喜んでいるところでございます。これからもそれぞれの事業がそれぞれの個性を生かしながら継続をされ、さらに盛り上がるような、そういった内容として充実されることを切に願うところでございます。
 その中で、成羽愛宕大花火とそれから備中たかはし松山踊りでございますが、それぞれの実行委員会等で3月11日の東日本大震災で被災をされました皆様を御案内、御招待されたところでもございます。成羽愛宕大花火では、13世帯、45名の方が打ち上げ花火、また仕掛け花火を御堪能いただいたところでございます。また、松山踊り等にも御案内をいたしておりますが、大勢の方に御来場いただいたということで思っております。
 もう一つ、8月4日から11日にかけまして中学生10名を国際姉妹都市でもございますアメリカ合衆国トロイ市へ派遣をいたしました。さまざまな交流というものを通じて友情をはぐくみ、将来への大きな糧となったというふうに報告を受けておるところでございます。