長福寺薬師如来坐像
ちょうふくじやくしにょらいざぞう
地図(広域中域詳細
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 廃寺跡の一小堂に祀られている仏は、檜の寄木造りで総高は162㎝、仏体に数条の漆箔の跡がある。
 右手はおそれなきを施す施無畏、左手は与願印上に薬壺をのせる。安らぎと無病を願う平安時代以来の相がとられている。現世利益仏として仏教伝来当初より、気澄みて地清き地、近くに薬草がある所に祀られることが多い。この地もまたそのようである。胎内に銘が、「・・・于時大永四年甲申十一月八日」(1524)とあり、室町時代の作品であることがわかる。