御前神社木造神像・狛犬
おんざきじんじゃもくぞうしんぞう・こまいぬ
地図(広域中域詳細
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 御前神社は和銅6年(713)に創建され、天正8年(1580)に社殿が炎上したため、同11年穴田四村大氏とし、赤木氏が再建した。童子像は高さ33㎝、狩衣、水干袴(すいかんばかま)、当帯という幅の狭い帯を結んでいる。胡粉下地の檜の一木造りである。武神像は高さ81㎝、服飾は左右に綏のついた巾子の大きい冠をつけ、裾口の広い袴をはき、浅沓をはく。神像とともに南北朝時代の作と推定される。獅子狛犬は宮中や神社に置かれた守護獣の像である。獅子は高さ45㎝、阿の呼吸で口を大きく開いた開口形、眉は太くもりあがり、深い彫りこみの巻毛がある。狛犬は吽の呼吸で口を閉じた閉口形、閉じた口もとに大きな歯列が並び、牙の先端が特別に鋭く、眉は太くもりあがり、頭上に一角の跡が見える。どちらも胡粉仕立で前脚は太く、たくましく写実的で時代も鎌倉時代末期と推定される。