祇園寺千手観音・両脇侍像
ぎおんじせんじゅかんのん・りょうわきじぞう
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 千手観音は寄木立像170㎝の等身であり、頭上十一の面と千手千眼をもつ観世音菩薩のことで、平安時代までは文字通りこれが作像されていたが、中央定印二手を除き左右20手ずつ40手で「・・・手能く二十五有界の衆生済度す」合わせて千手で、この形が多用された。
 像の足裏に「奉修理天文二十四年・・・」(1555)とある。福と智を表す寄木の毘沙門・不動を通じ、全体を流れる構成の確かさと納衣文様の技巧など、漂うやさしさは平安時代末の趣きを伝える。
 なお、三尊とも傷みが激しく平成13年(2001)に修理が行われた。