実相寺阿弥陀如来・両脇侍像
じっそうじあみだにょらい・りょうわきじぞう
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 津川町八川の実相寺本堂の本尊仏として、中尊に阿弥陀如来像、左脇侍に不動明王、右脇侍に毘沙門天王を配した三尊仏である。三尊ともに寄木造り、砥粉下地彩色、玉眼嵌入になるが、彩色の大部分は紙貼の後補彩にかわっているようである。
 本三尊の作風は、明らかに鎌倉時代慶派の正統様式をよく継承し造仏しているが、造形感覚が全体にわかりにくく、室町時代末期の作と思われる。一般的には仏像彫刻の衰退期とされる時代の作品の中では、その保存が良好であることから、一つの標準作として参考になる資料である。