神楽面
かぐらめん
地図(広域中域詳細
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 昭和54年(1979)、国の重要無形民俗文化財に指定された備中神楽に欠くことのできない要素を占めている神楽面を創作して広めたのは、江戸時代後期の羽根村庄屋で神職の高田能登守である。18世紀初頭に羽根村に生まれた能登守は、能面彫塑の才を活かし、神職の後輩西林國橋が創作した「神代神楽」に適した舞面を考案して製作使用させた。近隣各地の舞面を研究工夫した新しい神楽面として普及し、現代に伝わっている備中神楽面の原型となったものである。
 中世の能面彫「鬼」の古面は、神代神楽が作られる以前に、能登守が神楽能に着用したもので、作者は不詳であるが、1700年代以前の作面と推定されている。 
 彩色の「鬼」(建御名方命)と「素戔鳴尊」の面は、天保元年(1830)頃の能登守の作品である。