布賀の堂の峠の薬師堂左横手にある。
室町時代初期の至徳4年(1387)に造立された大理石製、総高76㎝の方柱碑で、形式上は角塔婆に属する。
石材が比較的摩滅しやすい大理石であるため、風化が進み判読しがたいが、塔身の三方に大日如来の法身、報身、応身の真言が陰刻されている。
正面に報身の種子真言「ア・ビ・ラ・ウン・ケン」の梵字が刻まれ、向かって右に「至徳亖年二月 敬」、左に「二十八日願主 白」と刻まれており、造立された年月日もわかる。
この方柱碑は一般的な供養塔で、この地方の石工の手によるものと思われる。