○高梁市低入札価格調査実施要領

平成27年9月25日

訓令第16号

(趣旨)

第1条 この訓令は、高梁市が発注する建設工事の競争入札において、地方自治法施行令(昭和22年政令第16号)第167条の10第1項(第167条の13により準用する場合を含む。)の規定により落札者を決定するために行う調査(以下「低入札価格調査」という。)の実施に関し、必要な事項を定めるものとする。

(対象工事)

第2条 低入札価格調査の対象となる工事は、予定価格(消費税及び地方消費税を含む。)が5,000万円以上の建設工事又は市長が特に必要と認める工事(以下「対象工事」という。)とする。

(調査基準価格)

第3条 低入札価格調査を行う基準となる価格(以下「調査基準価格」という。)は、対象工事の工事価格(設計上の金額で、消費税及び地方消費税の額を除いた額をいう。以下同じ。)に低入札価格基準率を乗じて得た額の千円未満を切り捨てた額に消費税及び地方消費税の税率を乗じて得た額を加えた額とし、予定価格書に記載するものとする。

2 低入札価格基準率は、対象工事の工事価格の算出の基礎となった各項目に関し、次の各号に掲げる算定により算出された額(項目ごとに千円未満の端数を切り捨てた額)の合計額を工事価格で除して得た率の小数点第5位以下を切り捨てた率とする。ただし、その率が、0.92を超える場合は0.92を、0.75を下回る場合は0.75を低入札価格基準率とする。

(1) 直接工事費の額に100分の97を乗じて得た額

(2) 共通仮設費の額に100分の90を乗じて得た額

(3) 現場管理費の額に100分の90を乗じて得た額

(4) 一般管理費の額(性質上、一般管理費に加えた経費等を含む。)に100分の68を乗じて得た額

(調査班の設置)

第4条 入札執行者は、第6条に定める場合を除き、調査基準価格を下回る価格をもって入札が行われたときは速やかに高梁市工事請負等入札指名委員会(以下「委員会」という。)の長に報告しなければならない。

2 委員会に、低入札価格調査班(以下「調査班」という。)を設け、契約内容に適合した履行がなされないおそれがあると認められるか否かについて審査するための調査を行わせるものとする。

3 調査班の班長に総務部長を、班員に設計・施工担当部長及び担当課長並びに監理課長をもって充てる。ただし、調査に必要と認められるときは、専門知識を持つ職員又は起工設計を担当した職員を参加させることができる。

4 班長に事故あるときは、班員の互選により班長の職務を代理する者を選出する。

5 調査班の庶務は、監理課において行う。

(入札参加者への説明)

第5条 入札執行者は、入札執行の際に、入札参加者に対して次の事項を説明するものとする。

(1) 調査基準価格が設定されていること。

(2) 予定価格の制限の範囲内で最低の価格で入札した者(以下「最低価格入札者」という。)の入札価格が調査基準価格を下回る場合は、必ずしも落札者になるとは限らないこと。

(3) 調査基準価格を下回る入札を行った者は、市の調査に協力しなければならないこと。

2 入札の結果、調査基準価格を下回る入札が行われたときは、次条の場合を除き、入札執行者は、落札者の決定を保留し、入札参加者に対して、後日その結果を通知する旨を告げて、入札を終了するものとする。

(失格基準価格)

第6条 次項の規定により算定される基準率と別記算式により算定される変動率の差を対象工事の工事価格に乗じて得た額の千円未満の端数を切り捨てた額に消費税及び地方消費税の税率を乗じて得た額を加えた額を失格基準価格とし、これを下回る入札は、当該契約内容に適合した履行がなされないおそれがあるものとして失格とする。

2 前項の基準率は、次の各号に掲げる算定により算出された額(項目ごとに千円未満の端数を切り捨てた額)の合計額を予定価格で除して算定するものとする。ただし、基準率は小数点以下第5位を切り捨てとし、0.75に満たない場合は0.75とし、0.92を超える場合は0.92とする。

(1) 直接工事費の額に100分の92を乗じて得た額

(2) 共通仮設費の額に100分の85を乗じて得た額

(3) 現場管理費の額に100分の85を乗じて得た額

(4) 一般管理費の額(性質上、一般管理費に加えた経費等を含む。)に100分の63を乗じて得た額

(調査の実施)

第7条 入札執行者は、調査基準価格を下回る価格で入札を行った者(以下「低価格入札者」という。)の当該入札価格について、当該契約の内容に適合した工事が履行されないおそれがあるかどうかを具体的に判断するため、入札終了後、直ちに低価格入札者のうち、最低の価格で入札した入札者から順に入札価格の工事費積算内訳書を徴するものとする。この場合において、入札書と工事費積算内訳書の工事合計金額が一致しないとき又は低価格入札者が工事費積算内訳書を提出しないときは失格とする。

2 調査班は、前項の低価格入札者のうち最低価格入札者について、次の項目について調査するものとする。

(1) 当該価格で入札した理由

(2) 入札価格の内訳書

(3) 手持工事の状況

(4) 手持資材の状況

(5) 資材の購入先

(6) 労務者の供給見通し

(7) 過去に施工した公共工事の成績状況

(8) 過去に施工した同種工事の実績

(9) 前各号に掲げるもののほか、工事の特殊性等により必要と認められる事項

3 調査班は、前項の調査を行ってもなお疑義がある入札価格については、更に次の事項について調査するものとする。

(1) 経営状況(関係機関等への照会)

(2) 信用状況(建設業違反の有無、賃金不払の状況、下請代金の支払遅延状況等)

(3) 前2号に掲げるもののほか、必要な事項

4 調査班は、前2項により調査した後、低価格入札調査票(様式第1号)を作成し、委員会の長へ低価格入札調査結果書(様式第2号)とともに送付するものとする。

5 委員会の長は、低価格入札調査票の送付を受けたときは、直ちに会議を開催し、処理方針を決定の上、決定書(様式第3号)により入札執行者へ通知するものとする。

(落札者の決定)

第8条 前条第5項の規定により、最低価格入札者を落札者として決定する方針が示されたときは、入札執行者は、直ちに当該入札者に対して落札決定書(様式第4号)、落札者以外の入札者に対して落札結果書(様式第5号)により通知するものとする。ただし、電子入札システムにより通知する場合は、電子入札の書式によるものとする。

2 前条第5項の規定により、最低価格入札者を落札者として認めないとする方針が示されたときは、入札執行者は、調査基準価格を下回る入札を行った者のうち、入札価格の低いものから順次前条に規定する調査を行い、その結果により示された方針により落札者を決定し、直ちに当該入札者及び落札者以外の入札者に対して落札決定書又は落札結果書により通知するものとする。

(その他)

第9条 この訓令の施行に関し必要な事項は、市長が別に定める。

(施行期日)

1 この訓令は、平成27年10月1日から施行する。

(高梁市低入札価格調査制度実施要領)

2 高梁市低入札価格調査制度実施要領(平成16年高梁市訓令第42号)は、廃止する。

(平成28年7月12日訓令第35号)

この訓令は、平成28年7月15日から施行する。

(令和元年9月25日訓令第24号)

この訓令は、令和元年10月1日から施行する。

(令和2年5月11日訓令第32号)

この訓令は、公布の日から施行する。

(令和3年12月7日訓令第37号)

この訓令は、令和4年1月4日から施行する。

(令和4年5月12日訓令第29号)

(施行期日)

1 この要領は、令和4年6月1日から施行する。

(経過措置)

2 この要領の施行前に公告した一般競争入札及び通知した指名競争入札については、なお従前の例による。

別記算式(第6条関係)

第6条第1項の変動率は、次により算定する。

変動率=0.002×X+0.0002×Y

ア 高梁市建設工事等電子入札実施要綱(平成27年高梁市告示第6号)に規定する電子入札システムにより入札を実施するときは、入札参加書の「決定くじ番号」の和の十の位の数字を「X」、一の位の数字を「Y」とし、上記の計算式に「X」「Y」をそれぞれ代入して変動率を算定する。

用語

用語の定義

決定くじ番号

くじ番号と到着ミリ秒の和。ただし、和の値が4桁となったときは、当該値の下3桁をいう。

くじ番号

入札参加者が入札金額を登録するときに入力する任意の3桁の数字をいう。

到着ミリ秒

電子入札システムに入札金額が登録された時刻のミリ秒(3桁)をいう。

イ 紙媒体により入札を実施する場合は、変動率を使用しないものとする。

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高梁市低入札価格調査実施要領

平成27年9月25日 訓令第16号

(令和4年6月1日施行)