○高梁市議会議員政治倫理条例

令和5年9月29日

条例第32号

(目的)

第1条 この条例は、高梁市議会議員(以下「議員」という。)の政治倫理に関する基本事項を定めることにより、議員の政治倫理の向上及び市民に信頼される議会を目指し、もって健全な市政の発展に寄与することを目的とする。

(議員の責務)

第2条 議員は、市民全体の代表者として市政に携わり、公共の利益を追求するという自らの役割を深く自覚し、その使命の達成に努めなければならない。

(政治倫理基準)

第3条 議員は、政治資金規正法(昭和23年法律第194号)、公職選挙法(昭和25年法律第100号)及び公職にある者等のあっせん行為による利得等の処罰に関する法律(平成12年法律第130号)等の公職にある者に対して適用される法律その他の関係法令を厳守するとともに、次に掲げる政治倫理基準を遵守しなければならない。

(1) 市民全体の代表者として、その品位と名誉を損なう一切の行為を慎み、その職務に関し市民の信頼を損なう行為をしないこと。

(2) 市が行う許可等の処分、事業及び契約等に対し、特定の者に有利又は不利になるよう不当に働きかけをしないこと。

(3) 議員の地位による影響力を利用して便宜の供与を受けないこと及び金品を授受しないこと。

(4) 政治的又は道義的批判を受けるおそれのある寄附を受けないこと。

(5) 市職員の公正な職務の執行を妨げ、又はその権限若しくは地位による影響力を不正に行使させるような働きかけをしないこと。

(6) 市職員の採用、異動、昇任その他の人事に不当に関与しないこと。

(7) 嫌がらせ、強制又は圧力をかける等のハラスメントその他人権侵害のおそれのある行為をしないこと。

2 議員は、前項に規定する政治倫理基準に反する事実があるときは、自ら真摯かつ誠実に事実を明らかにし、その責任を明確にするよう努めなければならない。

(審査の請求)

第4条 市民又は議員は、議員が政治倫理基準に違反する疑いがあると認められるときは、市民にあっては地方自治法(昭和22年法律第67号)第74条第5項に規定する選挙権を有する者の総数の50分の1以上の者の連署、議員にあっては議員定数の8分の1以上の者の連署をもって、代表者から当該議員が政治倫理基準に違反していると疑うに足りる事実を証する書面を添えて、議長に対し、審査の請求(以下「審査請求」という。)をすることができる。

(審査会の設置等)

第5条 議長は、審査請求を受けたときは、当該審査請求の適否について議会運営委員会に諮るものとする。この場合において、審査請求の対象となった議員(以下「対象議員」という。)又は当該審査請求をした議員が議会運営委員会の委員であるときは、当該議員は当該審査の取扱いに係る議事に加わることができない。

2 議長は、前項に規定する審査の結果、審査請求が適当と認められたときは、高梁市議会議員政治倫理審査会(以下「審査会」という。)を設置する。

3 審査会の委員定数は6人以内をもって組織し、議員の中から議長が指名する。

4 審査請求をした議員は、審査会の委員になることができない。

5 審査会の委員は、当該事案の審査結果を議長に報告したときは、解任されるものとする。

6 審査会の委員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も同様とする。

(審査会の職務及び権限)

第6条 審査会は、第3条に規定する政治倫理基準に違反する行為の存否等について審査する。

2 審査会は、対象議員及び関係者に対し、資料請求並びに事情聴取等必要な調査を行うことができる。

3 審査会は、第1項の規定による審査を行うため、専門的知識を有する者を参考人として出席させ、意見を聴くことができる。

4 審査会は、対象議員に弁明の機会を与えなければならない。この場合において、対象議員は口頭又は書面により弁明することができる。

5 審査会の会議は、公開するものとする。ただし、出席委員の3分の2以上の者の合意により非公開とすることができる。

(対象議員の協力義務)

第7条 対象議員は、審査会の要求があるときは、審査に必要な資料を提出し、又は審査会に出席して意見を述べなければならない。

(審査結果の報告)

第8条 審査会は、審査を終えたときは、議長に審査結果報告書を提出するものとする。

2 議長は、前項の審査結果報告書が提出されたときは、その審査結果を第4条の規定により審査請求した者の代表者に通知するとともに、その内容を公表しなければならない。

(審査結果の措置)

第9条 議長は、審査会から報告を受けた事項を尊重し、政治倫理基準に違反したと認められる議員に対して、議会の名誉と品位を守り、市民の信頼を回復するため、議会運営委員会に諮って次の各号に掲げる必要な措置を講ずるものとする。

(1) 議員の辞職勧告

(2) この条例の規定を遵守させるための警告

(3) その他議長が必要と認めること。

(議長職務の代行)

第10条 議長が審査の対象となったときは副議長が、議長及び副議長がともに審査の対象となったときは議会運営委員会委員長が、この条例の規定する議長の職務を行う。

(準用)

第11条 第5条から第10条までに定めるもののほか、審査会の運営に関し必要な事項は、高梁市議会委員会条例(平成16年高梁市条例第284号)及び高梁市議会会議規則(平成16年高梁市議会規則第1号)を準用する。

(委任)

第12条 この条例の施行に関し必要な事項は、議長が別に定める。

この条例は、令和5年10月1日から施行する。

高梁市議会議員政治倫理条例

令和5年9月29日 条例第32号

(令和5年10月1日施行)