「備中神楽」は、岡山県西部の備中地方一円に伝承されている神楽です。昭和54年(1979)には、国の重要無形民俗文化財に指定され、本県を代表する民俗芸能のひとつとして広く親しまれています。この神楽は元来、荒神の鎮魂を目的に奉納されることから「荒神神楽」などと呼ばれ、主に神官が演じる神事性の強いものでした。
江戸時代後期には、川上郡福地村(現在の高梁市落合町福地)に生まれた神官西林国橋(1764~1828)が、従来の荒神神楽に加えて古事記や日本書紀といった神話を取り入れ、「岩戸開き」「国譲り」「大蛇退治」という演劇性に富んだ「神代神楽」を創作し、人気を博し地域に定着しました。
この展覧会では、神楽に関する古文献、神楽面、衣装などの各種資料により、「備中神楽」の歴史をわかりやすく紐解きます。また、平成30年豪雨災害で被災し、その後修復された西林国橋に関する古文献も初公開します。
令和7年2月1日(土曜日)~5月12日(月曜日)
高梁市歴史美術館
高梁市原田北町1203番地1(高梁市文化交流館2階)
一般500円、65歳以上・高校・大学生300円、中学生以下無料
※障がい者手帳をお持ちの人と介助者1人が入館するときは無料。
(証明書をご提示ください。障がい者手帳アプリ「ミライロid」利用可)
9時から17時まで(ただし、入館は16時30分まで)
毎週火曜日(但し祝祭日は開館、翌水曜日休館)
土師家文書でたどる備中国川上郡福地村の神社と人々
- 西林国橋と兄・淡路 -
日時:4月12日(土曜日)10時~11時30分
講師:室山京子氏(岡山大学文明動態学研究所客員研究員)
会場:高梁市文化交流館3階 講座室2・3
※要歴史美術館入館券
日時:5月10日(土曜日)14時~15時
会場:高梁市文化交流館3階 中ホール
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▲ 西林家系図(個人蔵) | |
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▲ 西林国橋の神道裁許状(個人蔵) |
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▲ 建御名方命面・素戔嗚尊面(高梁市指定重要文化財、個人蔵) |