平成29年3月7日に、高梁市宇治町の御前神社が所有する神像と高梁市備中町布賀の長建寺が所有する懸仏が岡山県の重要文化財に指定されました。
名称 : 木造武神倚像及び木造童形神坐像 2軀
(もくぞうぶしんいぞう および もくぞうどうぎょうしんざぞう)
種別 : 岡山県指定重要文化財(彫刻)
所有者 : 宗教法人 御前神社(高梁市宇治町)
鎌倉時代における神像彫刻の優品
ともに針葉樹製の一木造。内刳りはなく、彫眼。製作時期は、鎌倉時代前期から中期に遡ると考えられ、鎌倉時代における新造彫刻の優品として貴重であると評価されました。
木造武神倚像 | 木造童形神坐像 |
名称 : 金銅阿弥陀三尊懸仏 3面
(こんどうあみださんぞんかけぼとけ)
種別 : 岡山県指定重要文化財(工芸品)
所有者 : 宗教法人 長建寺(高梁市備中町)
室町時代の基準作例となり得る大型の懸仏
阿弥陀三尊が各一面に表された三面一具の懸仏。かなり大型で、永正18(1521)年に奉納されたことが判明することから室町時代の基準作例となり得るものとして重要である。
![]() | ![]() | ![]() |
阿弥陀如来 | 観音菩薩 | 勢至菩薩 |
倚像 ・・・ 台座や椅子などに腰を下ろし、両足を平行にふみおろした姿の像
一木造 ・・・ 像の頭部と体部が一材から彫り出された像
懸仏 ・・・ 鏡板に肉彫りの神仏像を貼り付け、通常両肩につり下げるための金具をつけたもの。古くは御生体(みしょうたい)と称した。
鏡板 ・・・ おもに懸仏における円形の地板