当館館長の山田敦は、山田方谷から数えて5代目の玄孫にあたり、山田家には方谷以来の歴史的な史料が数多く伝来しています。
当館では、施設の設備的な制約から実物史料の展示を常時行うことができず、レプリカを中心とした展示を行っています。しかし、どうにか実物史料をご覧いただく機会が作れないかとの思いから、期間を限定して、山田家に伝来した史料をシリーズ的に展示することとしております。
今回は令和4年6月26日の山田方谷の没後145年にあわせて「其の四」として、明治時代に山田方谷がかつての主君である板倉勝静に宛てた書状と、板倉勝静がかつての家臣である神戸秋山と堀周平に宛てた書状を展示します。
備中松山藩主であり江戸幕府老中を務めた板倉勝静は、戊辰戦争で新政府軍との戦いに敗れ、「敗者」として明治時代を生きることになりますが、藩が消滅して制度的なつながりがなくなってからも、かつての主君と家臣の間には深い結びつきがあったことをこの2通の書状はものがたります。この機会にぜひご来館いただきご覧ください。
■期 間 令和4年6月17日(金曜日)~8月31日(金曜日) 9時00分~17時00分
(方谷の命日:6月26日)
■展示物 板倉勝静宛山田方谷書状 明治5年(1872)6月1日付
神戸秋山・堀周平宛板倉勝静書状 明治7年(1874)2月19日付
■入館料 大人500円、小中学生250円
(高梁市在住の小中学生、65歳以上は無料)
■場 所 山田方谷記念館(高梁市向町21) 電話:0866-22-1479
板倉勝静宛山田方谷書状(勝静赦免後、勝静へ最初に送った書状)
神戸秋山・堀周平宛板倉勝静書状( 旧藩士救済の方法を相談 )